宿泊: 越久田屋 素泊りのみ 4,200円(聞いていた4,000円より上がっていた)
犬のいない愛染院の山門から出て、林や田んぼ道を通り、広域農道を横切り、また農地や多少傾斜のある林などを通り抜けると、34号の車道に出ます。さらにその緩やかな上りを歩くと4番大日寺の広い駐車場が見えてきました。5年前の7月24日はここまでで暑さのため1日のエネルギーを使い切った感がありましたが、この日は昼まで時間もまだたっぷりあり、余裕の体です。
境内には歩き遍路さん、車遍路さんがすでに複数おられました。大日寺さんも滞りなく終え来た道を下っていきます。途中1番から歩き出した方達でしょうか、何人もの人と挨拶しながらすれ違います。そして高速の下で34号から右にそれますが、前を歩いていた4人ほどのお遍路さんは話に夢中だったのか、案内標を見過ごし34号を降りて行きました。でも五百羅漢でまた一緒になるんですけど。
前回は暑さのため時間と心に余裕がなく、五百羅漢は自動的にパスしましたが、今回はじっくり眺めていこうと200円を払って中に入ります。外にある羅漢像はすべて石像ですが、ここのはカラフルな木像です。どちらも共通していることは像ひとり一人の表情が豊かなことです。ただ人工の照明はなく、建物の隙間から漏れる外からの間接光だけなので、一人で見て歩いたら怖いものがあるかも知れません。
そして5番地蔵寺は五百羅漢を出た後、脇の墓地から地蔵寺の脇へと入っていきます。ここが1番から来ると初めての広い境内と仏閣になります。そして地蔵寺の山門を出ると左に民宿「森本屋」さんがあります。ここも改築したのか表側は非常に感じのいいものとなっています。またその先に今度はアパートみたいな廃屋があります。ところがこのアパート、高さはまぁまぁあるものの、部屋の大きさが人の住めるサイズではありません。日本の家屋は小さいといってもこれは極端です。ずいぶん前から「売り」の看板が出ていますが、造ったはいいが最初から売れていないのではないかと思います。
そして再度12号線の脇へと出ます。ここを少し1番方向へ戻ると、食事処「源水」があり、12時前後ならここで昼にしようかと考えていましたが、まだ11時半前、先に進み「小柿休憩所」から12号の方へ出たところにセルフうどん「たいせん食堂」があるので、そこまで足を延ばします。
実は「セルフうどん」と言うお店は初めてで、恐る恐る入ってみましたが、流れとしては、最初にトッピングを皿に取り、次にうどんの種類を言うと、そこで金額が合計され支払うとなる仕組みなんですね。うどん自体は250円から350円ほどなんですが、私は海老天1本と野菜天ぷらミックスをとったので、700円+になりました。まぁまぁ旨かったです。
うどん屋を出たあたりから、ポンチョを羽織らないといけない雨になったので、ポンチョと足カバーのレインチャップスを身に着けます。この雨は5月にしては珍しい大型台風が本州の南海上を通過しているらしく、午後が進むにつれ雨脚が激しくなってきました。
次のお寺が6番安楽寺。ここの竜宮城のような山門は鐘楼も兼ね、2階にキリスト教みたいな鐘が吊るされています。そして鐘の周りの床は2、3人が寝られる広さがあり、野宿遍路はここで寝泊まりするそうです。その情報を外国人が集まるフェイスブックのお遍路グループで知り、どんなものか上がって調べてみました。
参拝の後、まだ時間がたっぷりあるので、鯉が泳ぐ日本式の回遊庭園を見たり、山門脇のお土産屋で美味しいコーヒーを飲んだりしました。そして今日最後のお寺、7番十楽寺へと向かいます。もう雨はザーザー降りです。
十楽寺の大師堂では、右側の屋根から雨が滝のように流れ落ちているので、それを避けて階段を下りました。手前の安楽寺とこの十楽寺には宿坊があります。今回のこの近辺の宿泊ではこれら宿坊と民宿「いしだ」それにちょっと先の素泊まりオンリーの「越久田屋」を候補にあげましたが、両宿坊は値段がかなり上がりちょっと気が引けたので止め、民宿「いしだ」は5年前と去年のお礼参りで泊まったので、今回は「越久田屋」に決めました。
この越久田屋さんは素泊まりのため、夕食と入浴のため近くにある天然温泉「御所の郷」への送り迎えと翌日の朝食購入のためコンビニまで行ってくれます。またここの大将はお遍路に詳しくいろんなことを教えてもらえます。
この日はスマホのアプリ My Tracks が動かなかったのか何かで、歩いた記録がありません。2番から越久田屋まで約19㎞ぐらいだと思います。2巡目でもあり、「勝手知ったる我が家」じゃないが、険しい山道もなく、寺数が多く雨だったとは故、19㎞は余裕でした。